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2008年10月06日
三峡下りに行ってきたよ・後編
翌朝、まだ薄暗い時間帯に早々と甲板へ向かいます。
お目当ては、左手に見える白帝城!
昔は陸続きだったのが、水位の上昇により島になってました。
以前は、船から見ても遥か遠くでよく見えなかったのが、今は目線に近づいてハッキリ見えるようになった、とのこと。
んー、いいんだか悪いんだか…
この白帝城観光は、もちろん三峡下りの見所の一つ。
なんですが、最近の船はほとんどがオプション扱いで、一定数以上の希望者が集まらなければ素通りしてしまいます。
『三国号』なら、オプションとはいえ結構希望者いるかと思ったのに、なんと7名しかいませんでした(20名以上で決行)
ちなみにこの船の乗客、半分以上が東洋の歴史書なんかに興味のない欧米人。
次に多いのが、やたらと歴史を捏造して何でも自国起源といいたがる韓国人。
中国人が数名いて、日本人はPANSPO家だけでした。
ガイドさんによれば、2002年くらいまではNHKがロケに来て特集をやったこともあって、日本人がすごく多かったけど、年々減ってきていて、今年はとくに激減だそうな。まあこのところ毒ギョーザとかいろいろあったし…ブツブツ。
白帝城をすぎるとまもなく、第一峡谷を通過。
両岸に絶壁が迫ってきて、3つある峡谷のうちここが一番迫力ありました。
ここも水位が上がる前は、もっと川幅が狭かったそうです。あーそれにしてもあと数年早く来たかった…。
続いて第2峡谷。岩壁に斜めに入っているラインは地層かな?ってガイドさんに聞けばよかった…
第2峡谷の途中で、ちょこっと女神様が見えてる神女峰がありました。
今も一瞬で通り過ぎちゃうけど、昔はさらに遥か遠くでよく見えなかったとのこと。
ちなみに、ところどころにこんな看板が出ています。
これは、ダム完成後の最高水位175Mを示していて、これより低いところは水没するという目印なんだそうです。
昼食をはさんで午後から、小船に乗り換えて神農渓という支流を探検に行きます。
ほとんどの船が、小三峡もしくはこの神農渓のどちらかに行くんだそうです。
まず中型の船に乗り換えて途中まで行き、そこからさらに小さい船に乗り換えるとのこと。
ここではじめて三国号の全貌が見ることができました。今まで埠頭で船の全体像は見れなかったんですよね。
支流はこんな感じです。
岸の下のほう数メートル分草がまばらで色が変わっているのは、雨などでこの辺まで水位が上がったときの後だそうです。
絶壁の割れ目に棺桶が!
大昔の原住民の棺桶らしい。
どうしてこんなところに埋められているのか、どうやって埋めたのか、いつ頃のものか、など全く不明だそうです。
これも昔は遥か遠くに見えてただけだったのが、水位が上がって(以下略)
そして来年にはダムの下に水没してしまうそうです。
天然の鍾乳洞
よく分かんないけど、なんかの像。右上の方に175Mの看板が出てます。つまり、これもまもなく水面下に沈みます。
遠くの山まで水面に映って、美しい景色です。長江の水は濁った茶色でしたが、この辺りまで来ると水も澄んで綺麗です。
1時間ちょとで乗り換えポイントに到着。
おぉっ、あれに乗るのか!
現地のおじさんたちが漕いでます。
ちなみに、明らかに漢民族ではなさげな顔立ちの人がいっぱいいました。現地の少数民族なのでしょう。
こちらは発電所跡
おじさんたちが降りて竹で編んだロープを取り出しました。浅瀬で漕げないので、このように引っ張っていきます。
こうして引っ張るのがこの神農渓の特長だそうで、当時の雰囲気を出すために再現しているんだそうです。
他の船を引っ張ってるところ。かなり力がいる大変な仕事です。
この辺りはかなりの浅瀬で、川床に大きな岩があったり、流れが渦を巻いてる際どい急カーブがあったりと、難所続きでした。
竹ロープでしばらく引っ張ってったあと、また同じルートを戻りました。
帰りに、現地ガイドさん(若いお嬢さんでした)が現地の歌を歌ってくれました。
私たちの乗ってた小船は、ちょうど韓国人と日本人だけだったので、このガイドさんどうせ説明しても分かんないだろうと、全く説明してくれなかった…通訳兼のスルーガイドと一緒だったから、普通に中国語で説明してくれて全然よかったんですけ怒。
三国号に戻って、夕食を食べてる間に第3峡谷も通過。子パンダの対応に忙しくてパンダちゃんは見に行けませんでしたが、かえる君曰く、やっぱり第1峡谷の方がすごかったとか。
そして気がつけば、その日の20時頃には宜昌の埠頭に到着していました。
水位が上がって、難所らしい難所もなくなり、三峡下りの日程もずい分短くなりました。
ライトアップされた三峡ダムが見えます。
宜昌から空荷で帰る訳はなく、重慶方面に上るツアーももちろんあります。
これからまさに乗り込もうという乗客のみなさん。って、写真じゃよく分かんないか。
この晩もやはり歓送会と称して、服務員のショーをやってました。
翌朝、朝食を摂ってすぐに下船。たった2泊しかしてないのに、なんだか1週間くらい暮らしてたような錯覚に陥るのはなぜ?
と、感傷にふけっているまもなく、三峡ダム観光に向けて出発。
お、水門が見えてきました。
三峡ダムに入る前に、飛行機の手荷物検査並みの安全検査があって、一旦観光客は全員バスを降りて手荷物検査、車両内及び車両そのものもチェックされます。膨大な費用をかけて作ったダムを爆破されたら一発でオジャンですからネ。
ダムの敷地内に、観光用の模型を展示してるところがあります。
ここで一旦バスを降りて、見学。
5段からなるロックゲート式の水門で、1段が約20メートルの落差があるそうです。
ここを船が通過するのに1時間(だっけ?)、さらに順番待ちで何時間もかかるらしい。
またバスに乗って、ダムに最も近づけるポイントまで移動。
この場所は海抜185メートルだそうです。
ダム建設によって多くの町や観光資源が水没し、景観も全く変わってしまいましたが、長江の氾濫を防ぎ、安定して水や電気を供給するためには、仕方ないのかもしれません。
とはいえ、やはりもう数年早く来たかったです。
まあそれでも十分面白かったし、少なくとも今年行けてよかったです。
投稿者 あっこ : 2008年10月06日 22:30 | [ カテゴリ : 中国 ]
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